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コインランドリー :: 2015/01/29(Thu)

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孤独を連想させる場所、というのは、いくつかある。


たとえば、街のゲームセンター(ショッピングモールの中のはダメだ。子どもが多いし、親子連ればかりでとても孤独とは縁遠い。奴らは大抵、はやりの映画のマスコットキャラクターなんかを狙ったりする)、
神保町の古本屋(神保町は好きな町だ。インクと古紙のにおいが立ち込めていて)、
デパートのトイレ(おそろしいくらいの清潔さが、逆にそらぞらしい気持ちにさせる)、
駅のホーム(新宿とか渋谷みたいなひとの多いところは、余計心細いきもちになる)、
美術館やら博物館、放課後の図書室やら。


それらと同じくらい、コインランドリーも、また、孤独を強く感じさせる空間だとおもう。





コインランドリーが住宅街の中に、ぽつん、とあったりすると、何故か安心してしまう。

特に、夜は。
そこかしこ暗闇の世界で、そこだけは24時間、煌々とあかるい。
そして、乾燥機のあったかい、人工的なおひさまのにおい。



孤独には、においがあると思う。
その場所その場所で、微妙ににおいが変わって感じるのと同じく、孤独にも、それぞれ、においがある。


それは真冬の駅のホームに吹きぬける街の夜気を含んだ風のにおいだったり、タクシーの中のいかにも " よそいき " なにおいだったり、会社から帰ってひとりで食べるために支度した炊飯器からふきあがる香ばしいごはんのにおいだったり、色々だ。

孤独は、どんな姿形にもなれるし、それから逃れることはできない。
けっして、誰も。



初めてちゃんと好きだと言える男ができたとき、そういう孤独は俺の心に爪をたてた。
遠くにいたひとだったから、会えるはずもなかったけれど、それでも、どうすることもできないくらい好きだった。

あの時のにおいは、煙草だ。
苛々が募って、煙草を喫う頻度がそれまでよりも格段にふえた。
煙草は俺の精神安定剤で、孤独そのものだった。
彼が好きな銘柄 ー セヴンスターだ ー を喫っては、彼との距離をうめようとした。
でも勿論、そういうのは逆効果なのだ。
やればやるだけ、自分が惨めになる。



そして、やがて孤独は俺自身を蝕む。
どんどん卑屈になっていき、誰とも会話をしなくなる。悪いたぐいの孤独だ。ひとに悪影響を及ぼすだけで、ちっとも心地よさなんかない。


でも、コインランドリーのそれは、すごく心地いい気分にさせてくれる。
ぐわんぐわん唸って回転する洗濯機と、窓ガラスに映った自分の姿、たまに洗濯物をとりにくる、年代も性別も職種もばらばらな人たち。
彼らは無口で、ただ自分の洗濯物だけを畳んで、袋やらカゴやらに入れて帰っていく。
そこに居るのに、まるで居ないみたいに、ただそれだけの目的を果たしたら、さっさと出ていく。



それが、とても規則正しくて、安心で、ちょっとこわくて、好きだ。
その場限りの孤独、というか、孤独が往来していくその様が。
風通しがいいと言ってもいい。
開け放した窓から窓へ、風がすりぬけていくみたいに、それぞれの持つ孤独が出ては消えて、出ては、消えて、いく。



まるで、初めからなかったみたいに。





コインランドリーは、好きだ。
だって、ひとりぼっちでも、誰も責めない。
みんな洗濯にきて、どこかに行ったり、そこで待つなりしながら、ただ時間が過ぎるのを待っているだけの場所。
ただ時間がはやく過ぎればいいと、みんなが願う場所だ。


あの小さな、煌々とあかるい白い光りのなかで、ただ過ぎ去るのだけを待っている。
孤独は、過ぎ去ってしまえば、ほんの少しだけ、いとおしい。




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